運転資金という名目で申込をされる中に、どうしても、金額的にも事
業内容的にも不透明な申込みを受けることがあります。例えば、毎日
の売上収入がある飲食業なのに月商の何か月分にも相当する金額の
運転資金の申込みも時々見受けられます。

運転資金は通常、以下の数式で算出されます。
運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 - 仕入債務

売上債権とは、商品を販売した代金が未回収の金額のことを言いま
す。仕入債務とは、売上債権の逆で、商品を仕入れた支払がまだの金
額のことを言います。また、棚卸資産とは在庫のことを言います。そ
して、この計算式で求められる資金が、事業運営のために必要な運転
資金となります。

運転資金を圧迫してしまう要因には、

①売上債権の回収が長い
②棚卸資産が回らない(不良在庫がある)
③仕入債務の支払いが早い
などが挙げられ、これらの各種要因によって資金を圧迫してしまう可能性があります。

融資申込みの方の運転資金融資残高がこの所要運転資金の範囲内であれば、追加の運転資金は検討しやすくなります。
逆に、運転資金融資残高がすでに所要運転資金の範囲を超えている場合には、数字の上では、既に十分な運転資金が確保されているとのことになりますから、追加の運転資金融資は検討しにくくなります。

なぜなら、追加の融資は赤字による資金不足の補填であったり、投機的な目的であったり、何か本来の事業以外の後ろ向きの目的があるのではないか・・・と考えてしまうからです。

そのため金融機関としてはなぜ運転資金が必要なのか、実態として何に使う目的なのかをお客様へのヒアリングなどを通じて調査を行います。
赤字による資金不足の補填だからといって、全く融資に応じないということではありませんが、慎重な審査姿勢になることは避けられません。