銀行に融資の申込みをすると、融資の稟議書によりその融資の可否が決済されます。
銀行融資の審査の流れは
① 融資担当者が稟議書を作成
② 支店内役席者で稟議される
③ 支店長が最終決裁(店長決済枠内であれば)
④ 本部の担当部長・役員の最終決裁(店長決済を超える案件)

という流れで稟議書が回っていき、最終決裁者が承認する形で、融資が決定されるのです。
銀行の担当者は、稟議書に載らない貴社の情報も理解していると思いますが支店長や本部の部長、役員などの最終決裁者は、極端に言えば「稟議書だけで融資を判断する」のです。

店長決済枠というのは、融資のスピード化や効率化を図るために、予め一定の条件の中で金額の決済枠を設定しておき融資の決裁をするものです。
支店長の決裁枠、本部融資担当部長の決済枠、役員の決済枠などがあります。
例えば、A社という会社に対して融資総額1,000万円までは本部の決裁を必要とせずに決済可能とするものです。これにより、事務的な効率化を図っています。

ここで作成された稟議書が融資の可否を左右すると言っても過言ではありません。
• 経験豊富な融資担当者が作成した稟議書
• 新人融資担当者が作成した稟議書
• 事前に副申書提出後に作成した稟議書
• 必要書類のみの提出で作成した稟議書
でも、審査結果は変わる可能性があります。

気になる融資稟議に記載されていることは・・・
① 商号、住所、代表者名、業種、取扱商品、強みや弱みなどの企業の基本情報
② 企業の決算数値
概ね直近3年間の業績主要数値が年度ごとに表示された対比表
最近の試算表の内容や今期の決算の見込
③ 融資条件
希望融資額
希望返済期間
希望返済方法(一括、分割、据え置き期間)
資金使途(運転資金、設備資金、その内容)
固定金利 or  変動金利  年率〇〇%の金利に設定するか?
④ 保全状況
信用保証協会の保証付きか?不動産担保なのか?など担保や保証の状況
⑤ 返済能力
年間のフリーキャッシュフローが年間の返済金額を上回っているか?
⑥ 回収の見込み 返済能力を踏まえた回収の懸念
⑦ 他行の融資状況、姿勢
⑧ 担当者の取上げ意見
融資取上げをする理由
融資により銀行にもたらされる利益・メリット
融資実行時の条件(金利、返済期間、金額、返済方法など)

稟議書には概ね上記のような情報が稟議書に記載されています。
稟議書が起案するまでには2~3営業日ぐらいかかり、稟議書を融資担当者が作ることで、審査フローが進んでいきます。
稟議書の中身を見てみれば「融資担当者がどれだけ経営状況を把握しているか?」によって、稟議書の内容が変わってしまうことが推察できるかと思います。
支店長や本部の融資担当に会社のことを知ってもらうには、担当者に把握してもらうことも必要ですが、設備投資計画など新たな取り組みをする場合は、計画書等を作成して稟議書に添付してもらうと効果的です。なぜなら、決して言葉だけでは本部まで伝わらないからです。

融資担当者の存在は重要です。稟議書を作成してもらえるからです。支店長は決裁する立場なので稟議は書きません。支店長に融資をお願いしても、稟議書を作成するのは担当者なのです。担当者に自社のことを十分に把握してもらうのは、重要な意味があります。キーパーソンは融資の担当者です。